ユキヤナギ
雪の妖精
冬の延長の殺風景な景色の中、唯一このユキヤナギの白い花がちらほらと咲きはじめていました。
公園にはユキヤナギの木がいたるところにありますが、こんなに咲いているのは、日当りのいい位置にあるこの木だけです。春になると公園中の木が満開となりそれはそれは見事なのですが、まだまだ先のようです。
小さいころ近所のお宅で、春になるとこのユキヤナギがたわわに咲く家があり、細かい花をどっさりつけた枝が重たそうに垂れ下がってちょうど玄関の門のところにトンネルのように咲いている姿は、まるで粉雪が積もっているようでした。冬に雪の妖精がこのトンネルをくぐって去ってしまうと、春がやって来るのではないかと、とりとめもない空想をしたものです。
横浜に引っ越してきてからベランダでも育てようと試みましたが、春一番の強風で息も絶え絶えとなりながらもわずかなお花を咲かせ、次の年までは持ちませんでした。はかない雪の妖精には、ベランダは過酷すぎるのでしょう。自分で育てるのはかないませんが、雪の妖精が去っていく姿をどうしても見たいので、毎年この公園のユキヤナギを楽しみにしています。
◆雪柳 ◆piraea thunbergii ◆バラ科シモツケ属 ◆樹高1から2メートル

